ウェーブの種類とその作り方
前回の記事では、ウェーブコントロールの重要性や、ミニオンが動く根本的な法則について解説しました。
今回はそれを実践に落とし込むため、レーン戦で頻繁に用いられる5つのウェーブ形態、
「プルウェーブ」「フリーズウェーブ」「スロープッシュ」「ファストプッシュ」「バウンスウェーブ」について、それぞれの特徴とメリット・デメリット、そして具体的な作り方を解説していきます。
これらを深く理解することが、レーン戦での勝利に直結するので、可能であれば理解しておきましょう。
1. プルウェーブ
プルウェーブとは、簡単に言えばミニオンウェーブがぶつかる位置を、自陣のタワー方向へ引き寄せている状態のことです。 後述するフリーズウェーブを作るための準備段階とも言えます。
相手のミニオンの数が自分たちのミニオンの数よりも少ない状態で、ミニオンに触れなければ自動的に押される形になります。
“相手側のプッシュウェーブ”と呼ぶ場合もあります。
メリット
自分のタワーに近い位置にミニオンの位置を下げるため、敵ジャングラーからガンクを受けるリスクが減ります。
逆に敵はCSを取るために自陣タワーから離れた位置まで前にでる必要があり、ガンクを刺しやすい状況を作れます。相手に押される形のウェーブの為、相手が何かしらの方法でウェーブを触ってタワーに押し付けるなどを行わない限り、このプルウェーブが維持され続けます。
デメリット
相手がプッシュする形になるため、相手が先にロームやワーディング、リコールなどのアクションを行いやすくなります。(自分はウェーブを処理しないといけないので追いかける形になる)
作り方
相手のミニオンウェーブが自分のウェーブよりも強くなる(数が多い、または体力が残っている)ように調整します。 具体的には相手よりもミニオンを攻撃する回数を減らし、ラストヒットのみをギリギリで取るようにすると、ウェーブが押される形になります。
2. フリーズウェーブ
フリーズウェーブとは、プルウェーブによって自陣タワーの手前まで引き寄せたウェーブを、タワーの攻撃が当たらないギリギリの位置で固定する技術です。
メリット
自分は安全な位置でCSを取り続けられる一方、相手はガンクの恐怖から前に出られず、CSはおろか経験値すら得られない状況を作り出せます。対面との差を広げ続けることができる戦術です。
デメリット
プルウェーブと同じく、自分がその場に留まってミニオンの数を管理し続けなければならないため、味方ジャングラーが戦闘を行った際、寄るのが遅れたり、相手のロームを許してしまう可能性があります。
作り方
フリーズを維持するための条件は、「常に敵のミニオンを自軍のミニオンより多く残し続けること」です。
自陣タワー手前でフリーズする場合、味方ミニオンよりも敵のミニオンを常に3〜4体多く保ちます。この数がないと、自陣からの援軍が早く到着する影響で、ウェーブは勝手に相手側へ押し返されてしまいます。
フリーズがうまく出来ない、という人は相手のミニオンの数が少ないことが多いです。
相手がミニオンを攻撃してきたら、自分も同じだけ敵ミニオンを攻撃し、ミニオンの数の差を維持します。タワーに押し込まれそうになったら、タワーの攻撃範囲外で自分の体でミニオンの攻撃を受け止めて足止めをします。
3. スロープッシュ
スロープッシュとは、意図的にミニオンの進軍速度を遅くし、2〜3ウェーブ分の味方ミニオンを合流させて大きなウェーブを作り出す技術です。
メリット
巨大なウェーブ(2~3ウェーブ)を敵タワーに押し付けることで、敵はタワー下でミニオン処理に追われます。この間に自分はノーリスクでリコールしたり、ロームしたりする時間を作れます。
自分が遠距離チャンピオンの場合はタワー下の相手にハラスを行うことも出来ますね。
また、大量の味方ミニオンと共にタワーダイブを狙うことも容易になります。
セットアップするための時間が長い分、味方と合わせやすいのも特徴になります。
また、自身の周りに大量の味方ミニオンがいるため、相手が攻撃を仕掛けてきても、ミニオンの攻撃によってトレードに勝ちやすくなります。
デメリット
基本的にスロープッシュは、状況が整っていればリスクが少ないです。
相手がローム等を行うとすれば、そのタイミングで後述するファストプッシュを行えばミニオンをタワーで焼却することが出来ます。
完全に主導権を抑えているときに行えるのがスロープッシュです。
作り方
自軍のミニオンを敵よりほんの少しだけ多くします。
相手がミニオンを攻撃できない状態(ダメージトレードで有利を取った場合やガンクプレッシャーで前に出れない状態)の時に、ミニオンに攻撃するのをやめて、ラストヒットだけ通常攻撃で獲得するようにします。するとミニオンウェーブが溜まってゆっくりと相手のタワーに向かって進んでいきます。
ファストプッシュ(ハードプッシュ)
ファストプッシュとは、スキルと通常攻撃をすべて使い、目の前の敵ミニオンを最速で全滅させ、ウェーブを素早く敵タワーに押し込む技術です。
メリット
相手がレーンにいない時(キルした後やリコール中)に素早く押し込むことで、敵のタワーに味方ミニオンを処理させ、ゴールドと経験値を焼失させることが出来ます。
また、自分がリコールしたい時にタワーに押し付けることでウェーブを一回リセットし、相手にフリーズされるのを防ぐことができます。
タワーダイブを行いたいタイミングなどでもこれを行う場合があります。
相手にスキルを使う隙を与えないことで、タワーの下に押し込むことが出来るのがメリットになります。
デメリット
十分に速くプッシュできないと、タワー到達前に相手が戻ってきてしまうときがあります。
マナを多く使っている状態なので、こうなってしまうと
相手のタワー手前でウェーブが止まり、逆にフリーズの機会を与えてしまいます。
また、スロープッシュやバウンスウェーブの形になることもあります。
作り方
スロープッシュとは逆に、ダメージが高い大砲ミニオンや後衛ミニオンにスキルを使い、素早く全滅させます。 範囲攻撃スキルを持つチャンピオンであれば、可能な限り多くのミニオンを巻き込むように使用すると良いですね。
上述したデメリットである、スロープッシュやバウンスウェーブにならないためには、相手のミニオンが今どこにいるのか、自分のプッシュ力はどのくらいあるのか、対面がどこにいるのかなどを考慮しなければいけません。
バウンスウェーブ
バウンスウェーブとは、タワーに押し込まれたウェーブが、自然と反対方向へ押し返してくる(跳ね返ってくる)現象のことです。
仕組み
自軍のミニオンを敵タワーに押し込むと、タワーが自軍のミニオンを攻撃し始めます。その最中に敵の次のウェーブが到着すると、味方のミニオンと敵のミニオンのぶつかるラインが高い位置になります。
この状態で次のウェーブが来ると、相手のウェーブの方が早く到着するため、自分のミニオンよりも早い段階で攻撃を開始するので、ミニオンの処理速度に差が出てきます。
これにより相手のプッシュウェーブ(スロープッシュ)の状態になります。
(これは前回の記事でも触れましたね)
活用方法
上手いプレイヤーはこの現象を意図的に利用します。
わざとファストプッシュして敵タワーにウェーブを押し込み、相手がタワー下でミニオンを処理している間に安全にリコールします。 戻ってくる頃には、バウンス現象によって敵のウェーブが自陣側に向かって押し寄せてきています。これをタワー手前で受け止め、そのまま「フリーズウェーブ」へと繋げます。
「相手タワーまで押す」という行為は、数分後に「自分のタワー前でウェーブが止まる」ための準備行動になるということを、覚えておきましょう。
まとめ
レーン戦においてウェーブコントロールの基礎となる5つの状態を解説しました。
次回はウェーブコントロールをどのようなタイミングで、どのように活用すればゲームに活かすことが出来るのかを、簡単に解説していきます。