チャンピオン一覧
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検索結果 (171体)

アカリ
主なき暗殺者
「均衡の守人」であることをやめ、「影の拳」という立場も捨てたアカリは、自分こそ故郷の人々が必要としている武器になろうと決め、独り戦いに挑む。師であるシェンから授かった教えを忘れることなく、アイオニアを襲う敵をひとりずつ、確実に排除すると誓ったのである。アカリは音もなく襲い掛かるが、そのメッセージは誰の耳にも届くだろう──主なき暗殺者を恐れよ、と。

アクシャン
流浪の番人
危機を前にしても片眉を少し上げるだけ。飄々とした伊達男のアクシャンは、正しき復讐を果たすべく、露出度高く、今日も颯爽と悪に立ち向かう。隠密戦闘に熟達している彼は敵の目から自由自在に姿をくらまし、もっとも予想外のタイミングで奇襲に転じることができる。アクシャンは、強い正義感と死を覆す伝説の武器を携え、ルーンテラの多くの悪党たちにけじめをつけさせている。「自分を許せないことはするな」という自分なりの道徳観に基づいて。

ブライアー
枷と飢え
黒薔薇団の実験の失敗により、制御不能な血の渇きとともに生まれ落ちたブライアーは、特殊な拘束具がなければ狂乱の精神を抑えられない。彼女は数年間の幽閉の末に自由を手に入れ、世に解き放たれた。今は誰にも管理されることなく、ただ知識と血への渇望に突き動かされ、自らを解き放つ機会を楽しんでいる。狂乱の精神を制御するのは容易ではないにしても。

アーリ
九尾の狐
生まれつき霊的領域の魔法との繋がりを持つアーリは、狐のような姿をしたヴァスタヤであり、獲物の感情を操ってその生気を自分に取り込む。その際、彼女は獲物の記憶や考えを垣間見ることができる。かつては強大な力を持つ気まぐれな捕食者だったが、今は祖先の足跡を探して世界中を旅しており、自らの記憶でこれまで奪ってきた記憶を置き換えようとしている。

ケイトリン
ピルトーヴァーの保安官
卓越した治安維持能力を有することで名高いケイトリン・キラマンは、都市に潜む犯罪者の撲滅を掲げるピルトーヴァーにとっての切り札的存在でもある。彼女はヴァイとパートナーを組むことが多く、激しい気性のヴァイとは対照的に冷静な彼女の存在が二人の釣り合いを保っている。この世に一つしか存在しないヘクステックライフルを持っているものの、彼女の真の武器は「進歩の都市」で犯罪を目論む愚か者たちに巧妙な罠を仕掛けるその知性だ。

エズリアル
光の冒険心
自由奔放な冒険家で、本人は知らないながらも魔法の才能を持つエズリアルは、長らく失われていた地下墓地を暴き、古代の呪いとの格闘を乗り越え、絶体絶命と思われる状況をいとも簡単にかいくぐる。その勇気と自信はとどまる所を知らず、どんな窮地にあっても機転を利かせて脱することをよしとしているが、大抵の場合、頼りになるのは機転以上に、驚異的な破壊力の魔弾を発射する謎めいたシュリーマのガントレットである。ひとつだけ確かなことは、エズリアルが現れるところ、どこであろうと遅かれ早かれ、必ず騒動が巻き起こるということだ。

アムム
めそめそミイラ
孤独で悲しい魂を抱いて古代シュリーマで生まれたアムムは、友達を探して世界中を彷徨っている。アムムは古代の呪いによって永遠に独りぼっちでいる運命を背負わされており、触れた者は死を免れず、愛した者は破滅の一途を辿る。アムムを目にした者曰く「彼は生ける屍だ。その体は小さく、苔の生した包帯でぐるぐる巻きにされている。」アムムは何世代にも渡って語り継がれる神話や民話、伝説にも登場する。こうした物語には、往々にして空想と真実が入り混じっている。

アニー
闇の申し子
危険極まりなく、それでいて無邪気でおませなアニーは、強力な発火能力を持つ小さな魔女だ。ノクサスの北に位置する山々の影に忍んでいてもなお、アニーは異端者として果てしない孤独の中に生きている。生まれ持った炎を操る力は、彼女が感情をほとばしらせることになった思いがけない出来事がきっかけで目覚めた。そして次第に、アニーは「火遊び」のやり方を覚えていく。 アニーのお気に入りはクマのぬいぐるみのティバーズで、呼べばすぐにそばに来て、炎で彼女を守ってくれる。永遠に無垢な子供のままであるアニーは、暗い森をさまよい続け...

カミール
スチールシャドウ
フェロス一族のエレガントな主席スパイであるカミールは、法の及ばぬ領域で活動するために機械の体になった。彼女の使命はピルトーヴァーというシステムと、内包するゾウンがスムーズに動作し続けるよう保つことにある。正確無比で適応力に富む彼女は、雑な手際は恥ずべき汚点とみなしている。その身にまとう刃にも劣らない鋭い意志で、己の能力を極めるためにヘクステック技術による身体拡張を繰り返すカミールを、もはや女性ではなく機械なのではないかと考える者も多い。

グラガス
騒乱の飲んだくれ
陽気で立派な巨体を持つ、荒くれた風貌のグラガスは、常に人々の気持ちを明るくさせる新たな方法を探している醸造家だ。どこの出身なのかは不明だが、彼は完璧な調合を見つけるため、フレヨルドの誰も足を踏み入れない荒野で貴重な醸造材料を探している。向こう見ずで頑固な性格で、彼が始めた喧嘩の話は広く知られ、最後はいつも朝までどんちゃん騒ぎになって建物のあちこちが破壊されることになる。グラガスの現れるところ、必ずお祭り騒ぎと破壊が巻き起こる──いつもこの順番だ。

オレリオン・ソル
星を創りし者
かつて何もない巨大な虚空であった宇宙に己が生み出した煌めく驚異を散りばめ、その恩寵を授けたオレリオン・ソル。しかし彼は今、領土拡大を目論む帝国の罠にかけられ、命ぜられるがままにその凄まじい力を振りかざしている。星を創るという本来の神聖なる役目への回帰を願うオレリオン・ソルは、必要とあらば天空から星をも引き寄せる。自由を再びその手に取り戻すために。

オーロラ
世界の狭間の魔女
生まれたときから、オーロラは精霊界と物質世界の間を行き来する独自の能力で人生を歩んでいた。精霊界の住民たちに関する知識を手に入れようと、故郷を離れて研究を進めていたとき、彼女は時とともに心が捻じれて自我を失い、はぐれた半神に遭遇した。彼の絶望を目撃し、オーロラはこの暴れる仲間が忘れてしまった自我を取り戻す方法を見つける覚悟を決めた──その旅のなかで、彼女はフレヨルドの辺境の地を訪ねてまわることとなった。

アッシュ
氷の射手
アッシュはアヴァローサンのアイスボーンの戦母であり、北部でもっとも数の多い部隊を率いている。先祖から受け継いだ魔力を手に入れて真なる氷の弓で戦う彼女は、ストイックで知的な理想家だが、リーダーとしての自らの役割には戸惑いがある。部族の人間が彼女は生まれ変わったアヴァローサの伝説の英雄だと信じる中、アッシュは古代から続く部族の土地を取り戻して、もう一度フレヨルドを統一しようと望んでいる。

エリス
蜘蛛の女帝
冷酷無比な捕食者エリスは、ノクサスの古都の地下にある、光も差さない閉ざされた邸宅に棲む。かつては定命の者だった彼女は有力な一族の家長だったが、おぞましい半神に噛まれ、美しくも人間ではない何か──獲物を騙して巣におびき寄せる、蜘蛛のような生き物へと成り代わった。永遠の若さを保つため、エリスは世間知らずで信仰を持たない者を好んで餌食にする。その魅力に抗える者は少ない。

ベル=ヴェス
ヴォイドの女帝
ヴォイドが呑み込んだ街一つ分の物質から生み出された悪夢のような女帝ベル=ヴェスは、ルーンテラの終焉そのもの…そして彼女が造り出す醜悪な現実の始まりだ。我がものとした地上世界の膨大な歴史、そして知識や記憶に駆り立てられ、彼女はますます増大する新たな経験や感情への渇望を満たそうと、行く手を阻むものすべてを貪り喰う。しかし、たった一つの世界で彼女の欲望が満たされるはずもない。ベル=ヴェスは飢えた目をヴォイドの古き主たちに向ける…

ブリッツクランク
偉大なるスチームゴーレム
ブリッツクランクはゾウンからやってきた、ほぼ破壊不能な巨大ロボットだ。もともとは危険な廃棄物を処理するために造られたが、その目的には制約が多過ぎると感じた彼は「下層」で苦しんでいる人々を助けるために自らの体を改造した。ブリッツクランクは他者を守るため、危険も省みずにパワーと耐久力を活かした優しい鉄の拳を差し出したり、エネルギーを放出したりして悪者たちをこらしめている。

バード
流離いの庇護者
星の向こうからやってきた旅人であるバードは幸運の使者であり、生命が混沌の無関心に耐えられる平衡を保つために戦っている。ルーンテラにはこの世のものとは思えない彼の不思議な性質を伝える歌が数多く残っているが、誰もがこの宇宙の放浪者は強力な魔法の力を宿す遺物を求めてやってきたのだと考えている。自身の手伝いをする陽気な精霊のミィプたちに囲まれたバードの行動には、悪意など一切感じられない。彼は大いなる善のために活動している…彼ならではの不思議なやり方で。

ケネン
雷雲の担い手
ケネンは電光石化の素早さでアイオニアの均衡を保つだけでなく、「均衡の守人」の中で唯一のヨードルでもある。小さな毛皮で覆われた姿とは裏腹に、彼は手裏剣の竜巻と底知れぬ熱意を持ってあらゆる脅威に立ち向かっていく。破壊的な電気エネルギーを浴びせて現れた敵を倒しながら、彼は師匠のシェンとともに霊的領域を巡回している。

ガリオ
伝説の巨像
輝ける都市デマーシアの外側で、石の巨像ガリオはずっと見張りを続けている。敵の魔法使いに対する防御機構として建造された彼は、強力な魔法によって生命が満たされるまで何十年も微動だにせず、ただ立ち続ける。そして、ひとたび活動を始めると、ガリオは動ける時間のほとんどを戦いのスリルと同胞たる国民を守るという稀有な名誉を味わうことに費やすのだ。だが彼の勝利はいつも皮肉なもので、彼が打ち倒すべき魔法こそ彼が動くための原動力であるために、勝利するたびに再び動かぬ彫像となってしまうのだ。

ヤスオ
赦されざる者
固い信念を持つアイオニア人のヤスオは風を操って戦う俊敏な剣士だ。高慢な若者だった彼は師匠殺しの濡れ衣を着せられ、無実を証明できぬまま、身を守るために兄を殺めることを余儀なくされた。師匠の死にまつわる真実が明らかとなってもなお、ヤスオが自らの過ちを赦すことはできなかった。自分の剣を導く風だけを頼りに、彼は今も祖国の地を放浪し続けている。

ザック
親愛なる秘密兵器
ケミテック層を流れ、ゾウンの汚水地区の奥深く、ぽつんと隔離された大空洞に溜まった有毒液の池。その澱みの中で、ザックは覚醒した。そんな哀れな出自でありながらも、ザックは原始的な粘体生物から思考する存在へと成長を遂げ、都市のパイプの中に潜んで暮らし、時には助けが必要な者を助けるために飛び出したり、ゾウンの破損したインフラを修理するのである。

ジェイス
未来への希望
ジェイス・タリスは天才的な発明家であり、友人のビクターと共にヘクステックの秘密を初めて大きく解き明かした人物でもある。ピルトーヴァー全域で称賛された彼は、「進歩の男」という呼び名に相応しい存在たるべく努めてはいるものの、その期待からくる重圧に苦しむことも多い。そんな中、自身の発明がピルトーヴァーとゾウンの分断を助長していることに気づき始めた彼は、未来を守るべくヘクステックハンマーを手に戦うことを決意した。

チョ=ガス
未知なる恐怖
チョ=ガスはルーンテラの眩しい太陽の下に初めて現れた時から、純粋な飢えの衝動に突き動かされていた。チョ=ガスはすべての生命を吸収しようとするヴォイドの欲望を完璧に具現化した存在であり、その複雑な身体機能は物質を素早く変換して自らの肉体の成長に繋げることが可能であり、筋肉は密度と大きさが増して、昆虫のような外皮は有機的なダイヤモンドのように固くなる。体が大きくなる必要がない時は、余った物質を剃刀のように鋭い槍にして吐き出し、獲物をあとで食べるために串刺しにしておく。

ヴェイン
ナイトハンター
シャウナ・ヴェインはデマーシアの無慈悲な怪物ハンターであり、自分の家族を殺した悪魔を見つけ出して殺すことに生涯をささげている。前腕部搭載式のクロスボウと復讐に燃える心を武器にする彼女だが、心からの喜びを感じることができるのは、影の中から銀の矢を飛ばして闇の魔術の使い手や、その不浄なる創造物を殺した時だけだ。

カリスタ
復讐の槍
報復を誓い、復讐を司る亡霊カリスタは、偽り人や裏切りし者を狩るためシャドウアイルから召喚される。裏切られた者が血にまみれて復讐を乞い叫んでも、カリスタはそのために自らの魂を代償として支払う覚悟がある者の呼びかけにしか応えない。そしてひとたび彼女の憤怒を向けられた者は決して破滅から逃れることはできない。非情なる狩手が交わした契約は常に、彼女の魂が放つ冷たい槍で完了の印を捺されるのだ。

アフェリオス
信ずる者の武器
月明かりの陰から武器を構えて立ち現れるアフェリオスは、不気味なまでに音も無くルナリの敵の息の根を止める──その存在を示すのは、正確な狙いから放たれる銃声のみ。自らを突き動かす毒の力。アフェリオスは言葉を奪われながらも、その力によって妹のアルーンの導きを受ける。遠く離れた寺院の聖域から、彼女はムーンストーンの武器を兄の手に授けている。頭上に月が輝く限り、アフェリオスが孤独になることは決してない。

ドレイヴン
栄光ある処刑人
ノクサスでは清算人として知られる戦士たちは闘技場で血を流して戦って力を競い合うが、その中でドレイヴンほどの人気を得た者はいない。元兵士である彼は、独特のドラマチックな演出と、回転する斧の類まれな手さばきで観客を魅了する。自らの厚かましいほどの完璧さに夢中になり、ドレイヴンは自身の名を呼ぶ歓声がいつまでも帝国に響くように、現れる敵すべてに勝利することを誓っている。

フィドルスティックス
古の恐怖
ルーンテラの中で何かが目覚めた──古代の恐ろしい何かが。フィドルスティックスとして知られる永遠の恐怖は文明の僻地をうろつき、疑心暗鬼にさいなまれた地域に引き寄せられると、恐怖に怯える犠牲者たちを貪る。ギザギザの刃を持つ鎌をその手に、か細いガラクタを寄せ集めてできたクリーチャーは恐怖そのものを刈り取る。そして、生き延びることの方が不運だと思わせるほどに、精神を粉々に砕く。カラスの鳴き声や、人間のような姿をした何かの囁きが聞こえたら注意しなければいけない…フィドルスティックスが戻ってきたのだから。

コーキ
豪気の爆撃手
ヨードルのパイロットであるコーキが大好きなものは二つある──飛ぶこと、そして自分の立派な口ひげだ…ただし、この二つの順番は問わない。バンドルシティを離れてピルトーヴァーに移り住んだコーキは、そこで見つけた不思議な機械に夢中になった。彼は飛行装置の開発にすべてを捧げ、スクリーミング・イップスネーク飛行隊と呼ばれるベテランパイロットが集まる航空防衛隊のリーダーになった。銃撃を受けても冷静さを失わないコーキは新たな故郷となった街の空をパトロールしながら、無数のミサイルの雨を降らせれば解決できない問題はないと...

ルブラン
幻惑の奇術師
黒薔薇団の他のメンバーにとっても謎に包まれた存在であるルブランだが、その名前ですら、ノクサス建国初期からあらゆる人々や出来事を操ってきた色白な女が持つ複数の名前のひとつにすぎない。自らの分身を発生させる魔法を使い、この魔術師はいつでもどこにでも姿を現すことが可能で、複数の場所に同時に存在することもできる。その正体と同じく、常に裏で画策を続けるルブランの真の動機は誰にもわからない。

ガレン
デマーシアの勇士
仲間からは好かれ、敵からも尊敬を集めているガレンは誇り高きドーントレス前衛隊の戦士だ。彼は名門クラウンガード家の後継ぎとして、デマーシアの国家とその理念を守る任務を与えられている。魔力を防ぐ鎧を身に付けて、強力なブロードソードを振りかざし、ガレンは魔術師たちが待つ戦場に、鋼鉄の勇気の竜巻となって飛び込んでいく。

ガングプランク
大海原の大災厄
気まぐれにして残忍、「略奪の王」を名乗るもその玉座を追われたガングプランクの名は、七つの海に轟き恐れられていた。かつてビルジウォーターの港町を牛耳っていた彼だが、その座を奪われた今、逆に彼はさらに危険な存在になったと考える者もいる。誰かにこの街を奪われるくらいなら、ガングプランクは再びビルジウォーターを血の海にしてやるだろう。ピストル、カトラス、火薬の樽を携え、彼は何としてでも奪われたものを取り返すつもりだ。

ジャックス
最強の武器使い
ジャックスはイカシアで現存する最後の武器使いだ。独特な武器を使う技術と辛辣な皮肉で彼の右に出る者はいない。傲慢さにより解放されたヴォイドによって故郷が破壊され、ジャックスは仲間とともに残ったわずかな土地を守り抜くことを誓った。魔法が世界に広まり、この眠れる脅威が再び騒動を巻き起こす中、ジャックスはイカシアの最後の灯りを武器に、共に戦ってくれる仲間を求めて、出会ったあらゆる戦士に戦いを挑んでその実力を測りながらヴァロランを旅している。

グレイブス
無法者
マルコム・グレイブスは傭兵、ギャンブラー、泥棒としてその名を知られた存在で、訪れたあらゆる街や帝国で指名手配されている。激しい気性ながら犯罪者としての名誉を維持することを重視し、逆らう者にはダブルバレルショットガン「デスティニー」の銃口でそれを思い知らせる。ここ数年は問題を抱えていた相棒のツイステッド・フェイトと和解し、混沌としたビルジウォーターの闇社会で協力して再び成功を手にしている。

グウェン
聖なるお針子
魔法によって人間となり、命を与えられた元人形のグウェンは、かつて自分を生み出したまさにその道具を携えている。一歩ごとに作り手の愛の重みを感じながら、あらゆることに感謝を忘れない。グウェンが意のままに操る「聖なる霧」は、古代の防護魔法であり、自身が手にしたハサミ、針、そして縫い糸もその祝福を授かっている。目新しいものに囲まれながらも、グウェンは壊れた世界に生き残っている善意を守るため、大いなる喜びをもって戦い続けようと固く誓っている。

カタリナ
凶兆の刃
優れた判断力と必殺の格闘技術を持つカタリナはノクサスで最強の暗殺者だ。有名なデュ・クートウ将軍の長女である彼女は悟られずに素早く敵を倒す才能で知られている。野心に燃える彼女は、時に味方に犠牲を強いる危険を冒してでも厳重に守られた標的を求めようとするが、どんな任務であっても、カタリナは鋸歯状の刃を持つ無数の短剣を振りかざしてためらうことなく自らの使命を全うする。

ハイマーディンガー
誉れ高き発明王
変わり者のセシル・B・ハイマーディンガー教授は、史上稀にみる革新的な発明家の一人として称賛される存在だ。ピルトーヴァーの評議会でも最古参となる彼は、飽くなき進歩を求めるこの都市の良い部分のみならず、悪しき部分もまた等しく見てきた。それでも天才的な科学者であり教師としての顔も持つ彼は、自らの風変わりな装置を使って人々の生活を向上させるべくその身を捧げ続けている。

ラックス
光の才女
ラクサーナ・クラウンガードは魔法の才能を恐怖と疑惑の目で見る偏狭な国、デマーシアで生まれた。意思の力で光を自在に操ることができる彼女だったが、力を持つことを見つけられて追放されることを恐れながら育ち、名門一家の権威を守るためにそれを秘密にすることを強いられてきた。しかし、持ち前の楽観主義と負けん気で自らのユニークな能力を受け入れることを決めて、今では祖国のためにその力を密かに行使するようになったのである。

カイ=サ
虚無を知る娘
幼少期にヴォイドに囚われたカイ=サは、不屈の精神と意志の力で生き延びた。経験を積んで卓越した狩人となった彼女であったが、一部の者にとってその存在は望まれぬ未来の先触れであった。不本意ながらヴォイド生命体の殻と共生関係を結んだカイ=サ。自分を怪物と呼ぶ定命の者を許し、共に闇の勢力を打ち負かすのか、それとも他者のことなど忘れ、自分を置き去りにした世界をヴォイドに食い尽くさせるのか…彼女はやがて選択を迫られることになるだろう。

アイバーン
豊緑の神秘
「豊緑の神秘」の名で広く知られるアイバーン・ブランブルフットは、ルーンテラの森を渡り歩きながら行く先々で生命の種を蒔く、奇妙な半人半樹である。彼は自然界の秘密に精通しており、ありとあらゆる草木、花鳥、昆虫たちと深い友情を結んでいる。アイバーンは荒野をさすらい、出会うもの皆に奇妙な知恵を授け、森に滋養を与え、時には口の軽いチョウチョを信用して秘密を教えてしまう。

ジャーヴァンⅣ
デマーシアの儀範
ライトシールド王家の後継ぎであるジャーヴァン王子はデマーシアの王位継承者だ。母国の最大の美徳の鑑となるように育てられた彼は、寄せられる大きな期待に応えるために、最前線で戦いたいという自身の欲望を抑える必要がある。ジャーヴァンは恐れ知らずな勇敢さと自己を省みない強い決意で部隊を鼓舞し、王家の名誉にかけて未来の指導者たるべき力を示している。

ジン
孤高の芸術家
ジンは殺人を芸術であると信じてやまないサイコパスである。かつてアイオニアの牢獄に囚われていた緻密で周到な連続殺人犯は、同国の最高評議会の暗部により釈放され、彼らの陰謀を実行する暗殺者となった。ジンにとって、銃とは絵筆に他ならない。その筆先から生み出される作品は芸術的なまでに残酷であり、犠牲者とオーディエンスは身を震わせながら見ていることしかできない。身の毛もよだつ戯曲を上演することに歪んだ愉悦を覚える彼は、“恐怖”という強烈なメッセージを世に伝えるのに最適なアーティストなのだ。

ジンクス
暴走パンクガール
ジンクスは地下都市出身の、常軌を逸し、衝動的な犯罪者の一人だ。彼女は自らの過去が生んだ帰結に苛まれながらも、ピルトーヴァーとゾウンに独自のやり方で破壊と混沌をもたらし続けている。自作した強力な武器を使って派手な爆発を引き起こし、銃弾の雨を降らせ、行く先々で大混乱を生み出す彼女は、持たざる者たちを感化し、抵抗と反乱へといざなう存在でもあるのだ。

カ=ジックス
ヴォイドの捕食者
ヴォイドは成長し、適応する──無数に存在するヴォイドの生物の中でカ=ジックスほどこの真実を体現しているものは存在しない。この恐怖のミュータントの原動力となっているのは進化であり、最強の生き物を倒して生き延びることを目的として生まれてきた。獲物を倒せなければ、新たに成長してより効果的な方法を身に付ける。カ=ジックスはもともと心を持たない獣だったが、今では形態とともに知性が発達して獲物を狙う際に計画を立てるようになり、自身が獲物の心に植え付ける恐怖すら利用するようになっている。

カサディン
ヴォイドを歩む者
世界の最も昏き闇を炎で切り裂くカサディンは、自身にあまり時間が残されていないことを理解している。案内人として、そして冒険家としてシュリーマ全土を旅してまわった彼はかつて、南部の平和な部族に囲まれて家族を育む人生を選んだ──だがヴォイドが、彼の村を飲み込んだ。彼は復讐を誓い、先で待ち受ける困難に立ち向かうため、いくつもの古代の秘宝と禁じられた技術をかき集めた。そしてついに、荒涼としたイカシアの地へと出発したのだ。“預言者”を僭称するマルザハールを見つけ出すためであれば、彼はいかなる悪鬼のごときヴォイドの...

リー・シン
盲目の修行僧
アイオニアの古代の格闘技をマスターしたリー・シンは、龍の精霊のエッセンスを操ってあらゆる困難を克服する厳しい訓練を積んだ格闘家だ。何年も前に視力を失ったが、この戦闘僧は聖なる均衡を破ろうとするあらゆる脅威から故郷を守るために、自らの人生を捧げている。深い瞑想から得た彼の力を侮る敵は、彼の伝説の燃える拳と炎の回し蹴りの餌食となるだろう。

カルマ
目覚めし者
カルマは他の誰にも増して、アイオニアの精神性を重んじる伝統を体現する存在だ。彼女は無限に生まれ変わる古代の魂が実体化した存在であり、過去からの記憶をすべて新たな生へと継承するだけでなく、常人には到底理解の及ばない力を授かっている。近年訪れた危機の折には全力で人々を導いた彼女だが、平和と調和を手にするには多大な犠牲を払わなければならない場合があることを知っている──自分自身にとっても、そして何より大切な故郷にとっても。

アニビア
氷の不死鳥
アニビアは翼を持った慈悲の守護者であり、無限に繰り返される生と死、そして再誕の繰り返しに耐えてフレヨルドを守っている。凍てつくような氷と激しい風の中から生まれた半神は、その元素の力を操って侵略者から自分の故郷を守り、過酷な環境の北部に住む部族たちを守り導いている。彼らにとってアニビアは希望の象徴であり、大いなる変化の前触れとして崇拝されている。彼女は自らの命が尽きるまで戦う。自身を犠牲にすることで彼女の記憶は留まり、新たな明日に向かって生まれ変われることを知っているからだ。

リリア
はにかみ屋の花
極度の恥ずかしがり屋であるリリアは子鹿の妖精で、不安を胸に秘めつつもアイオニアの森の中を歩き回っている。彼女は定命の者たちの謎めいた性質に怯えながらも強い興味をいだいており、彼らの側に身を隠しながら、なぜ彼らの夢が古の「夢の木」に到達しなくなったのか理由を探ろうとしている。現在は魔法の枝を持ってアイオニアを旅しながら、人々のまだ見ぬ夢を探している。その夢を見つけて初めて、リリアは自ら花開き、他者の恐怖を取り除いてその内に眠る輝きを見つけてあげることができる。ひぃあ!

オーン
山の下の焔
オーンは鍛冶と技巧を司る、フレヨルドの半神半人だ。彼は“炉床の家”と呼ばれる、火山の地下にある溶岩の洞窟をハンマーで叩いて造った巨大な鍛冶場で独り仕事に打ち込んでいる。そこで大釜を火にかけ、鉱石を溶かして精製し、比類なき武具を鍛造しているのだ。他の半神半人たち──特にボリベア──が大地を歩き定命の者たちの営みに干渉を始める時、オーンは立ち上がる。彼の信頼するハンマーと山脈の炎の力を手に、そういった問題児どもを元いた場所に帰すために。

ケイル
天空の正義
ルーン戦争の真っただ中にターゴンの神髄の子として生を受けたケイルは、母の意志を引き継いで、聖なる炎の翼を纏い正義のために戦っている。彼女と双子の妹であるモルガナは、長年にわたってデマーシアの守護者だった──しかし、ケイルは定命の者たちの度重なるあやまちに幻滅し、この世界を見放した。それでも、不義なる者に炎の剣で裁きを与えるケイルの伝説は途絶えることなく、いつの日か彼女が再び降臨することを望む者も多い…

キンドレッド
永遠なる狩人
別々の存在なれど、決して離れることはない──キンドレッドは死の本質を対で指し示す。子羊の放つ矢は、己の運命を受け入れた者を速やかにこの世から解放する。狼は死から逃れようとする者を追い詰め、強靭な顎で噛み砕き、惨たらしい最期を遂げさせる。キンドレッドの真髄についてはルーンテラ全域で諸説囁かれるが、いずれにせよ、生ける者は全て、死の本質を選ぶ必要に迫られる。

セラフィーン
希望のメロディー
ピルトーヴァーでゾウン人の両親のもとに生まれたセラフィーンは、他者の魂の声を聴くことができる──世界が彼女に歌いかけ、彼女も歌い返す。若い頃は耳の中の喧噪に耐えられなかったが、今のセラフィーンはこの声からインスピレーションを得ることで、混沌を交響曲へと変えている。セラフィーンは二つの姉妹都市のために歌い、住民たちに自分たちが独りではないこと、団結すればより強くなれること、そして、彼女の目には無限の可能性が見えていることを伝えようとしている。

コグ=マウ
深淵のアギト
イカシアの荒れ地の奥深くにあるヴォイドの浸食から生まれたコグ=マウは腐食性の大きな口を持つ好奇心旺盛な腐敗した生物だ。このヴォイドの生物は周囲に存在するものを真に理解するためには、それをかじって唾をかける必要がある。本質的に悪意がある訳ではないが、コグ=マウの愉快な無邪気さは危険であり、それは狂乱状態になって何かを食べようとする前触れだ──彼は生きるために食べているのではなく、尽きぬ好奇心を満たすために食べている。

レオナ
暁光の戦士
太陽の熱をもって闘志を燃やすレオナは、天陽の剣と暁の盾をもって霊峰ターゴンを守るソラリの騎士だ。彼女の肌は星の火のように煌めき、その瞳は内なる天の神髄の力で燃えている。黄金の鎧に身を包み、太古の真実という重責を背負う彼女は、ある者には啓示を、またある者には死をもたらす。

ウーコン
美猴王
ヴァスタヤのトリックスターであるウーコンは、自身の強さと俊敏さ、さらに賢さを駆使して敵を翻弄し、優位に立って戦うことを得意とする。彼はマスター・イーという名の戦士を生涯の友として見出し、古来より伝わる伝説の武術「ウージュー」を学ぶ最後の弟子となった。魔法の棍を得物に、ウーコンはアイオニアを滅亡から守るための手段を探し求めている。

ノクターン
終わりなき悪夢
知覚を持つあらゆる生物が見る悪夢が融合してできたノクターンとして知られるこの恐ろしい存在は、純悪の根源的な力である。混沌として明確な姿は持たず、顔の無い影の中に冷たい目が浮かんでおり、複数の不気味な刃を持っている。霊的領域から脱したノクターンは、目覚め始めた世界に降り立ち、真の闇にしか存在しない恐怖を糧にして生きている。

リサンドラ
氷の魔女
リサンドラの魔力は清らかな氷さえも闇で汚し、暗く恐ろしいモノへとねじ曲げる。彼女が操る黒き氷はただ物を凍らせるだけにとどまらず、彼女に従わぬ者を刺し貫き、押しつぶす武器となる。北部の民からは“氷の魔女”と呼ばれ恐れられるリサンドラだが、その実体は遥かに邪悪だ。彼女は世界に氷河期をもたらさんとたくらむ、自然の破壊者なのだ。

ルル
森の妖精使い
ルルは魔法で夢のような幻想や空想の生き物を作り出すことで知られるヨードルのメイジで、ピックスという妖精の相棒と一緒にルーンテラを放浪している。ルルはこの平凡な物質世界を制約だと感じており、気まぐれに世界の法則を捻じ曲げては物体を作り出している。周囲の者は彼女の魔法を異常で危険なものだと感じているが、彼女はみんなには魔法が足りないと感じている。

マルザハール
ヴォイドの予言者
あらゆる生命の合一にすべてを捧げる熱狂的な予言者マルザハールは、新たに現れたヴォイドこそルーンテラを救済へと導く道なのだと固く信じている。シュリーマの不毛の砂漠の中、彼は心の中に囁いた声に導かれ、古代イカシアにたどり着いた。その廃墟の地で彼は、ヴォイドそのものの核たる闇を覗き込み、新たな力と目的を与えられた。今やマルザハールは己を「羊飼い」と考えており、人々にその福音を広めるための力…あるいは、地の底に棲むヴォイドの怪物たちを解き放つ力を振るうのである。

パンテオン
砕けぬ槍
かつて不本意にも戦の神髄の器となったアトレウスは、天空から星々を切り離した一撃により自身に宿るその天の力を殺されながらも、屈することなく生き延びた。やがて彼は定命であるがゆえの力を、そしてその粘り強い不屈の精神を貴ぶようになった。今は亡き神髄の武器に不屈の意志を注ぎ、パンテオンの生まれ変わりとなったアトレウスは神的な存在に立ち向かう。

ミリオ
やさしき炎
イシュタル出身の心あたたかい少年。わずか12歳にして火のアクシオムを使いこなし、「癒やしの炎」という未知なる力を発見した。この新たな力を用い、ミリオはかつての祖母のように、ユン・タルの一員となることを目指す。それがかなえば、現在流謫の身にある故郷の家族を、正当な地位に引き上げることができるからだ。イシュタルのジャングルを抜け、首都イシャオカンまではるばる旅をしてきたミリオは、ユン・タルの座に就くため、ヴィダリオンの試練に備えて修練を積んでいる。その試練の内容も、それに伴う危険についても知らずに。

マルファイト
モノリスの欠片
マルファイトは混沌とした世界に祝福の秩序をもたらそうと苦闘する、生きた岩石の巨大な生物だ。モノリスとして知られる異世界のオベリスクに奉仕するかけらとして生まれた彼は、自らの強大な元素の力を使って先祖を何とか守ろうとしたが、その願いは果たせなかった。その後に続いた爆発で唯一の生き残りとなったマルファイトは、今ではルーンテラの移り気で柔らかい者たちの間で暮らしながら、種族の最後の生き残りにふさわしい新たな役割を見つけようとしている。

モルガナ
堕天の高潔
天界の存在であると同時に定命でもあるという二つの性質の間で葛藤を抱えるモルガナは、人間性をつなぎとめるために自身の翼を縛り付け、己の苦痛と悔恨を味わわせるために、偽善者や腐敗した者たちに挑みかかる。法律や伝統であっても、自分が不当だと思えば断固として拒絶する。彼女はデマーシアの影に身を潜め──たとえ他の者たちが圧制を試みようと──闇の炎で自らを守り、あるいはそれを鎖として用い、真実のために戦う。そんなモルガナは流刑者や追放の身にある者たちであっても、いつの日か立ち上がることができるのだと信じてやまない。

ナフィーリ
百刃の猟犬
シュリーマの砂漠に、遠吠えが重なり響き渡る。群れを成し、この不毛の地で獲物を狩ろうと争う獰猛な捕食者、デューンハウンドの咆哮だ。その中に、ひと際目立つ群れがある。彼らは猟犬としての本能だけでなく、ダーキンの古の力に駆り立てられているのだ。

オリアナ
時計仕掛けの舞姫
オリアナはかつては好奇心旺盛な普通の少女だったが、今では技術の粋を駆使した機械仕掛けの体になってしまった。彼女はゾウンの下層地域で起こった事故で重傷を負い、体の部位を一つずつ精巧に作られた人工物に置き換えなければならなかった。再び自由に動けるようになった今、オリアナは自らを守るお供として作り出した真鍮の球体とともに、ピルトーヴァーやその向こうにある世界の探索を続けている。

ナミ
潮呼びの巫女
向こう見ずな性格の海の若きヴァスタヤであるナミは、ターゴン人たちとの間で太古から続いていた協約が破られた時、マライの民として初めて海を離れて陸地に上がることになった。それ以外に方法がなかったことから、彼女は部族の安全を守るための聖なる儀式を自らの手で完遂することを決めた。この新たな混沌の時代の中で、ナミは潮呼びの巫女の杖を使って海の力を召喚しながら、不安だらけの未来に固い決意で挑んでいる。

ランブル
戦慄の機甲兵
ランブルは若くて気性の荒い発明家だ。この気骨のあるヨードルは、ガラクタの山を使って、たった一人の力で電撃ハープーンと焼夷ロケット弾を搭載した巨大なメカスーツを作り出した。廃品置き場で作り出された彼の発明品を冷笑する者がいても、ランブルは気にしない──いざとなれば、火炎放射器で黙らせてやればいいだけだ。

ニーコ
不思議のカメレオン
遥か昔に途絶えたヴァスタヤ部族の末裔であるニーコは、他者の風貌を拝借してどんな集団にでも溶け込むことができる。彼女は相手の感情を吸収し、即座に敵か味方かを判別することができるのだ。ニーコがどこにいるのか、あるいはニーコの正体が何者なのか、確信を持てる者はいない。だが彼女に害をなそうという者は、やがてその真の力を目の当たりにするだろう。そして原初の霊的魔法の威力を身をもって知ることになるのだ。

ニダリー
半獣の狩人
ジャングルの奥深くで育ったニダリーは凶暴なクーガーに自由に姿を変えることができる追跡の天才だ。女性でも獣でもなく、彼女は巧妙に仕掛けた罠と素早い投げ槍で、あらゆる侵入者から徹底して自分の縄張りを守っている。彼女は獲物の脚を傷つけて動けなくしてからクーガーの姿になって襲い掛かる──辛うじて襲撃を逃れて生き残った者たちの話によれば、剃刀のように鋭い本能と、さらに鋭い爪を持った野生の女だったという…

マオカイ
歪みし樹人
荒々しい巨大な樹人、マオカイは、シャドウアイルで自然界にあってはならない怨念に立ち向かう。大異変が起こり、故郷が破滅するのを目の当たりにした彼は、否応なく報復に生きる運命を背負わされた。幹の中心に浸透していた生命の水の力で、マオカイはこの災禍を生き延びた。かつて穏やかな自然界の精霊だった彼は、今や不死の亡霊という厄災をシャドウアイルから追放し、かつて美しかった故郷を取り戻すために猛然と戦っている。

メル
魂の反照
メル・メダルダは、かつてはノクサスで最大の権勢を誇ったメダルダ家の後継者と目される人物。表向きは優雅な貴族のように見えるが、その実体は、出会う相手のすべてについて知り尽くそうとする、卓越した政治家。謎に満ちた黒薔薇団との邂逅を経て、母の欺瞞の深さを知ることとなったメルは、自分自身の手に余る可能性がある状況に直面する。新たに目覚めた魔法の力を携え、答えを求めて故郷へと出帆したメル。その内なる光を押さえ込もうとする者が後を絶たない中でも、彼女の魂は決して屈することはない。

パイク
ブラッドハーバーの殺戮鬼
ビルジウォーターのスロータードックでは名の知れたモリ撃ちだったパイクは、巨大なジョールフィッシュの胃の中で死を迎えるはずであったが、その息を吹き返した。彼は故郷の町の湿っぽい路地や裏通りを音もなく歩き、他者から搾取することで財を成す人々を追い詰めては、新たに身に着けた超自然的な能力で、彼らに速やかにして非情な死を与える。怪物を狩ることを誇りとしていた都市が、今では怪物に狩られているのだ。

ミス・フォーチュン
美貌の賞金稼ぎ
美貌で名高く、容赦のなさで恐れられるビルジウォーターの船長サラ・フォーチュンは、面の皮の厚い港町の犯罪者たちの中でも一線を画して不屈である。子供の頃、略奪王のガングプランクに家族を殺されるのを目撃した彼女だが、数年後に彼を船ごと爆破して無慈悲な復讐を遂げた。彼女の力を侮る者は、魅力的で予測不能な彼女と対峙し…腹に銃弾を喰らうことになるだろう。

ラムス
アーマージロ
ラムス──謎に包まれたこの生き物を、聖なる存在と崇拝してやまない者は多い。一方で、ただの動物に過ぎないと見る者もいる。その素性は誰にも分からない。人々は棘の付いた甲羅を持つラムスについて様々な説を打ち立てる。ラムスの姿が確認された場所では、半神だ、いや神聖なる神の遣いだ、魔術で姿を変えられたただの獣だ、などと論争が巻き起こる。真実がどうであれラムスは沈黙を守り、独り砂漠を彷徨って、他者と関わろうとはしない。

モルデカイザー
鋼の魂奪者
二度殺され、三度生まれたモルデカイザーは死霊術によって人の魂を拘束し、彼らを永遠の奴隷に変えてしまう、古の時代の残忍な武闘王である。彼の過去の覇業を覚えている者や、真の力を知る者はほとんど残っていないが、モルデカイザーを知るわずかな者たちは、彼が再び現れて生ける者も死せる者も支配してしまう日が来ることを恐れている。

ノーチラス
深海の巨人
ビルジウォーターに最初の桟橋ができたころからすでに伝説となっていた孤独な男──「ノーチラス」の名で知られる防具に包まれた大男は、ブルーフレイム・アイルの沖の暗い海域をさまよっている。大昔の裏切りに突き動かされている彼は何の前触れもなく攻撃を仕掛け、巨大な錨を振り回しては、不運な者を助け、強欲な者を破滅へと引きずり込む。「ビルジウォーターの供物」を払わなかった者のもとに現れては、彼らを道連れにして波間へと沈むのだという。そうして「何人たりとも深海から逃れることはできない」という鉄の掟を知らしめているのだ。

レネクトン
砂漠の解体屋
威圧的な巨体に怒りをみなぎらせた超越者レネクトンは、灼熱のシュリーマに生まれ出でた。レネクトンはかつて、帝国随一と目されていた戦士であった。彼の率いる軍隊は、シュリーマを数限りない勝利に導いた。しかし、帝国は崩壊し、レネクトンは砂の下に幽閉される運命を辿る。時が流れ、世が変わりゆく間に、じわじわと彼は狂気に支配されていった。今や自由の身となったレネクトンは、兄ナサスを見つけ出し、葬り去ることに執念を燃やす。狂気の中、彼は数百年にも渡って自分を闇に封じ込めたのは、全てナサスの仕業だという妄想に憑りつかれ...

レンガー
孤高のハンター
獰猛にして卓越…ヴァスタヤのハンターであるレンガーは、危険な生物を追跡して殺す、そのスリルを味わうために生きている。彼は強く恐ろしい猛獣たち、そしてかつて彼自身の片目を奪ったヴォイドの怪物カ=ジックスの痕跡を求めて、世界中をさまよい歩く。レンガーは食事や名誉のために狩りをすることはない。狩猟は彼にとって美であり、その美しさのためにこそ、彼は獲物を追跡し引き裂くのだ。

リヴェン
贖罪の追放者
リヴェンはかつてノクサス軍の剣術家だったが、今では自らが過去に征服しようとした土地で追放者として暮らしている。彼女は信念と非道なまでの手際よさを武器に軍隊で昇進し、伝説のルーンブレードと自らの戦団を授かった。しかし、アイオニアとの戦いで故郷への信念が試されることになり、結局、それは破壊されてしまった。ノクサスそのものが再構築されたという噂が盛んに飛び交うなか、彼女は帝国とのつながりをすべて断ち切り、砕けた世界で自分の居場所を探している。

ニーラ
放たれし喜び
ニーラは遠く離れた土地で苦行を続けていた戦士で、世界で最も恐ろしく、最も巨大な敵を見つけ、それに挑戦して倒すことを求めている。彼女は長く閉じ込められていた歓喜の悪魔と出会ったことで力を手に入れたため、常に絶え間ない歓喜の感情に満たされているが、彼女が手に入れた強大な力と比べれば大した代償ではない。ニーラは流体である悪魔を比類なき力を持つ刃に変え、遠い昔に忘れられていた古代の脅威に堂々と立ち向かう。

サミーラ
砂漠の薔薇
サミーラはゆるぎない自信を浮かべた目で死を見つめ、行く先々でスリルを探し求める。幼少期にシュリーマの家が破壊された後、サミーラはノクサスで天職を見つけた。そこで彼女は危険な任務を請け負い、クールなスタイルの命知らずとしての評判を築いた。黒色火薬の拳銃と特注の剣を携え、サミーラは立ちはだかる者は誰であろうと排除し、生きるか死ぬかの状況を切り抜ける。

ヌヌ&ウィルンプ
少年とイエティ
昔々あるところに、恐ろしい怪物を倒して英雄になりたいと願う少年がいた。しかし怪物の正体を知ってみれば、それは魔力を持った独りぼっちのイエティで、彼はただ友達が欲しいだけだった。古き力によって結ばれ、雪玉遊びの楽しさを共に分かち合ったヌヌとウィルンプは、フレヨルド各地を冒険してまわっている。そしていつかどこかで、ヌヌの母親を見つけ出すことを願っている。彼女を救い出すことができれば、本物の英雄になれるかもしれないのだ…

セナ
救済者
幼い頃に呪いを受け、超自然現象である「黒き霧」に追われてきたセナは、「光の番人」として知られる聖なる騎士団に加わり、霧と激しく戦った──しかし、彼女は冷酷な亡霊スレッシュによって殺され、ランタンの中に囚われてしまった。それでも希望を捨てなかったセナは、ランタンの中で霧の力を掌握し、新たな命を得て復活を遂げた。光のみならず闇をも操るようになった彼女は、古の武器で放つ一撃ごとに霧の中で失われた魂を救済しながら、「黒き霧」を滅ぼそうとしている。

スウェイン
ノクサス帝国元帥
ジェリコ・スウェインは、力のみを正義とする拡大主義国家ノクサスを率いる、先見の明を持つ指導者だ。アイオニアとの戦争で失権して重傷を負い、左腕を失った彼はしかし、非情なまでの決意によって帝国の支配権を握った…その新たな悪魔の腕で。スウェインは今、自ら前線に立って指揮を執り、自らにしか見えぬ闇──影のごとき鴉たちが周囲の死体から集める魂に垣間見える闇に立ち向かうべく、進軍を続けている。多くの秘密と犠牲が彼を中心に渦巻くが、最大の秘密は、真の敵は内にいる、ということだろう。

ポッピー
大鎚の守護者
ルーンテラの地に勇敢なチャンピオンは数多いものの、ポッピーほど粘り強い者はそうはいない。自分の身長の二倍ほどもある伝説のハンマー、オーロンを携えた不屈のヨードルは、もう何年もの間、彼女のハンマーの「真の持ち主」であるといわれている伝説の戦士「デマーシアの勇者」を密かに探し続けているのだ。真の持ち主が見つかるまで、彼女は使命感を持って戦闘に挑み、ハンマーを振り回して王国の敵を押し返している。

セト
ザ・ボス
ノクサスとの戦争の機運が高まる中、セトはアイオニアで勢力を増しつつある裏社会の親玉として名を上げた。ナヴォリの闘技場で戦い始めたときには無名の挑戦者に過ぎなかったセトだが、恐ろしいほどの腕力と底知れぬ打たれ強さで瞬く間にその名を轟かせた。実力で参加者たちの頂点にまで上り詰めたセトは、ついにはかつて自分が戦った闘技場の支配権を握ったのだった。

ビクター
アーケインの先触れ
かつての姿から完全なる生物力学的な進化を遂げたビクターは、輝ける進化を受け入れ、彼の支持者にとって救世主となる何かへと変わった。彼は感情を排除することで苦痛を排除できるという論理に基づき、自らの人間性を犠牲にして、ヘクスコアの啓示を世界に与えようとしている──その恩恵が誰にも理解されなかったとしても。このアーケインの達人にとっては、暴力は究極の方程式を解くために必要な変数でしかないのだ。

サイオン
不死身の重戦車
サイオンはデマーシア王を素手で絞殺したことでノクサス中で崇敬されていた過去の英雄だったが、死してなお帝国に奉仕させるために、死の淵から甦らされた。邪魔する者は敵も味方も見境なく虐殺する彼に、もはやかつての人間性は残っていない。腐った体にボルトで粗野な鎧を取り付け、強力な斧を振りかざして敵に向かって無謀な突撃を繰り返しながら、彼はなんとか自分の真の姿を思い出そうとしている。

シヴィア
戦場の女王
シヴィアは、金のためならどのような仕事でも引き受ける。傭兵の一団を率いる彼女は血も涙もない名将としてその名をあまねく轟かせ、砂漠では彼女に仕事を依頼する者たちが後を絶たない。シヴィアは宝石を鏤めたクロスブレードを自在に操り、金に糸目をつけない雇い主たちのために無数の戦いを制してきた。何事をも恐れぬ覚悟と底無しの野望を抱き、シヴィアはたとえ如何なる危険が待ち受けていようとも、砂に埋もれたシュリーマの墓から揚々と財宝を掘り起こす。そこには莫大な見返りが眠っているのだ。しかしシュリーマの骨の髄を揺るがす太古...

サイラス
解き放たれし者
デマーシアの貧しい地域に育ったドレグボーンのサイラスは、この大都市の闇を象徴する存在となった。少年期の彼には隠れた魔力を発見する才能があり、それゆえに悪名高きメイジ狩りに重用されていた。だがある時、その力をメイジ狩りたちに向けて用いたために投獄されてしまった。やがて脱獄に成功した彼は、今では強硬派の革命家となり、周囲の魔力を盗み取って自分がかつて仕えた王国を破壊しようとしている──そして彼に従う追放されたメイジたちの数は、日を追うごとに増えているのだ。

キヤナ
エレメントの女帝
ジャングルに囲まれた都市イシャオカンで、キヤナは玉座ユン・タルを目指して無情な策略を企てている。両親の王位を継承する権利からは遠い末娘として生まれたキヤナだが、過剰なまでの自信とエレメント魔法の無類の力をもって、己の道を邪魔する者に立ち向かう。意のままに大地を操ることができる彼女は、イシャオカン史上最高のエレメント魔法の使い手であると自負している──そしてそんな自分はひとつの都市のみならず、帝国を支配するにふさわしい者であると。

ソラカ
星の子
霊峰ターゴンの彼方にある宇宙の次元をさまよっていたソラカは、定命の種族を彼らの暴力的な本能から守るために、自らの永遠の命を手放してやってきた。彼女は出会ったものすべてに慈悲と情けの美徳を広めようと努めており、彼女を傷つけようとするものですら治癒を施す。この世界で様々な紛争を目にしてきたにもかかわらず、彼女は今も、ルーンテラの人々には可能性が残っていると信じている。

ラカン
魅惑の翼
気まぐれで魅力的なラカンは、ヴァスタヤの悪名高きトラブルメーカーであり、ロトラン部族史上最高のバトルダンサーだ。アイオニア高地に住む人間たちにとって、彼の名はずっと、無礼講のお祭り、どんちゃん騒ぎ、アナーキーな音楽などと同意義だった。この活力に溢れた旅芸人が反逆者ザヤのパートナーであり、彼女の大義に命を捧げているなどと考える者はまずいない。

レナータ・グラスク
ケミテック長者
レナータ・グラスクは幼少期を過ごした家の焼け跡から、その名前と、両親が遺した錬金術の研究資料だけを手に再び立ち上がった。あれから数十年が過ぎた今、彼女はゾウンで最も裕福なケミ長者となった。ライバルを次々と傘下に引き入れて勢力を広げ、実業界の大物へと成り上がったのだ。レナータと手を組めば巨額の報酬が約束されるが、逆に歯向かえば後悔だけの一生が待っている。いずれにせよ、最後には誰もがレナータの側につくのだ。

タロン
将軍の懐刀
タロンは闇を駆ける刃であり、誰にも悟られることなく攻撃し、気付かれる前に脱出することができる非情な殺し屋だ。暴力があふれる危険なノクサスの裏路地で育った彼は、生きるために戦い、殺し、盗みを余儀なくされて、優れたナイフの使い手として知られるようになった。現在は悪名高きデュ・クートウ家の養子となり、帝国の指揮のもとに殺しの仕事を請け負い、敵側の指導者、隊長、英雄…さらには支配者の軽蔑を勝った愚かなノクサス人たちまでも暗殺し続けている。

ライズ
ルーンの魔導師
ライズは類まれな能力を持つルーンテラ屈指の魔術師として知られ、古くから揺るぎない信念を持って活動している。その信念の裏に、彼は耐え難いほどの重荷を背負っている。ライズは計り知れない才能と神秘の力に関する膨大な知識を駆使し、ワールドルーン──無から世界を形成したとされる原始の魔法の断片──を探すことに人生を捧げる。古代文字が刻まれたルーンは、妄用される前に回収しなければならない。ルーンテラを創生した古代文字は、ルーンテラを破壊する力をも秘めているのだ。

シェン
黄昏の瞳
シェンは「均衡の守人」として知られるアイオニアの秘密の戦士たちの長「黄昏の瞳」であり、全ての感情、偏見、自尊心などの迷いから逃れるため、霊的領域と物質世界の間に存在する見えざる道を、感情に左右されることなく歩み続けている。彼は二つの世界の均衡を保つという任務を託されており、それを脅かそうとする者には鋼の刀と魔術の力で挑む。

トリスターナ
ヨードルの主砲
他のヨードルたちは自らのエネルギーを発見や発明、またはただのいたずらに注いでいるが、トリスターナはいつだって偉大な戦士の冒険に憧れていた。彼女はルーンテラの様々な派閥や戦争の話を聞き、自分たちヨードルだって、そこで価値のある伝説を残せるはずだと考えた。信頼する愛砲「ブーマー」とともに初めてこの世界に足を踏み入れた彼女は、断固たる勇気と楽観主義を胸に戦闘に飛び込んでいく。

シヴァーナ
半龍人
シヴァーナは燃えるルーンの魔法のかけらを胸に宿した生き物であり、普段は人間の姿をしているが、戦いになれば真の姿である恐ろしいドラゴンに変身して、炎を吐いて敵を焼き殺すことができる。王子ジャーヴァンⅣの命を救ったことから彼の近衛兵を務めるようになったものの、デマーシアの人々からは疑いの目を向けられ、なかなか受け入れられずにいる。

ツイステッド・フェイト
不敗のイカサマ師
たかが知れたこの世界でギャンブルし、魅了することで渡って来たツイステッド・フェイトは悪名高きいかさまトランプ師である。この詐欺師は、成金や愚か者どもの厭悪と羨望の的となっている。物事を真面目に受け止めることなどほとんどなく、毎日を嘲笑し、無関心に闊歩する。そしていつでも、ありとあらゆる“切り札”を袖に忍ばせている。

シンジド
マッドケミスト
シンジドは優れた錬金術師だが、倫理観が欠如した存在でもあり、その実験は極めて残忍な犯罪者ですら吐き気をもよおすほどだ。彼は最も高い報酬を提示した者にその技術を売り、自らの有害な調合物がいかに使用されようがろくに関心を払わず、それがもたらす混沌すらをも実験の一環として見ているふしがある。彼が生み出したものの中でも最も悪名高いのが「シマー」であり、これによってケミ長者たちはゾウンを彼らの遊び場へと変貌させることとなった。それでもシンジドは狂気に突き動かされ、常に新しいなにかに取り組んでいる。堕落の一途をた...

トリンダメア
孤高の蛮王
決して鎮まることのない激しい怒りに駆り立てられたトリンダメアは、かつては暗雲のかかる未来に備えるために北部で最強の戦士たちに次々と戦いを挑み、フレヨルド中に知られる存在だった。この激怒する蛮族は何年も同胞を滅ぼした者への復讐を果たそうとしていたが、最近になってアヴァローサンの戦母、アッシュの仲間となり、彼女の部族と共に生活するようになった。彼の人間離れした腕力と精神力は伝説となっており、幾度となく絶対的に不利な状況を乗り越えて新たな仲間たちに勝利をもたらしている。

ヴァルス
報復の一矢
古代のダーキン種族のひとつに属するヴァルスは、敵を苦しめ狂気に追い込んでから矢でとどめを刺す恐ろしい殺戮者だった。彼はダーキンの大戦争の最後に幽閉され、数世紀後に二人のアイオニアの狩人の肉体を使って復活した。二人の狩人は予期せず彼を解放してしまい、彼の一部を閉じ込めた弓と一体化する呪いを受けたのだった。ヴァルスは自分を幽閉した者を探し出して残酷な復讐を遂げようとしているものの、彼の中に残る定命の魂が常にそれに抗おうとしている。

スモルダー
炎の幼龍
ノクサスの辺境にある岩だらけの崖に身を隠し、幼きドラゴンは母親に見守られながら、カマヴォールのインペリアルドラゴンの継承者とは何たるかを学んでいる。遊び好きで意欲旺盛なスモルダーは急成長を遂げており、能力を磨けるならどんな機会も逃さない。まだ幼くともスモルダーの力は決して侮れず、火のつくものなら何でも簡単に燃やしてしまう。

タム・ケンチ
川の王様
タム・ケンチは過去に様々な名前で呼ばれてきた悪魔であり、ルーンテラの水路を移ろいながら、尽きることのない食欲を満たすために他者を餌食にしている。彼は非常に魅力的で誇り高き存在の振りをして、自信たっぷりな態度で物質世界を放浪しながら不用心な獲物を探している。彼の長い舌は頑丈な鎧に身を包んだ戦士ですら離れた場所から気絶させることが可能で、音を立てる奈落のような彼の腹の中に納まれば、そこから戻れる可能性はほとんどない。

タリヤ
ストーンウィーバー
タリヤは少女の好奇心と大人の責任感の間で揺れ動く、シュリーマ出身の流浪のメイジだ。強大さを増す自身の力の本質を知るためヴァロラン全域の旅を続けていた彼女だが、最近になって部族を守るためにシュリーマに戻ってきた。彼女の心の優しさを弱さであると見誤る者は、そのはつらつとした振る舞いの下に潜む、山をも動かす強い意志、そして大地さえ揺るがす断固たる精神のもとに、手痛い代償を払うことになる。

ヴァイ
ピルトーヴァーの用心棒
ゾウンの貧民街で育ったヴァイは、直情的で頭に血が上りやすく、権力者などというものをほとんど意にも介さない、恐るべき女だ。またかつては若さゆえにしばしば問題を引き起こし、スティルウォーター刑務所で過ごした時間も長いため、生き延びるための知恵に長けた存在でもある。そんな彼女だが、現在はピルトーヴァーの執行官たちと組んで、治安を乱す側ではなく維持する側に立っている。その腕に装着されたヘクステック式パワーグラブは、犯罪者だろうが頑丈な壁だろうが簡単にぶち抜いてしまうだろう。

ティーモ
俊足の斥候
どのような恐ろしい危険や脅威が待っていようとも、ティーモは底知れぬ情熱と陽気さで世界を偵察し続ける。揺らぐことなき道徳観を持ったこのヨードルは、誇りを持ってひたむきに「バンドルの偵察兵の掟」を守っている。時には自らの行動が周囲に与える影響に気づかないこともあるが…。そもそも偵察兵の必要性自体を疑問視する声もある中、ひとつだけはっきりしていることがある──ティーモの強い信念を侮る者は、痛い目を見ることになる。

スレッシュ
縛鎖の看守
残虐で狡猾なスレッシュは、シャドウアイルを彷徨う貪欲なる亡霊だ。かつては膨大な量の古の魔法の秘密を管理する立場にあったが、生死を超える力によって亡霊となった彼は、他者を拷問し、じわじわと嬲り殺すことに生き甲斐を見出すようになった。犠牲者の魂はスレッシュの持つ邪悪なランタンの中に囚われ、尽きることのない激しい苦痛に満ちた拷問を受けながら永劫を送ることになる。

アーゴット
ドレッドノート
かつてノクサスの処刑人として数多くの死体を積み上げたアーゴットは、自らが仕えた帝国に裏切られた。ゾウンの地下深くにある監獄鉱山・ドレッジに送られ、鉄の鎖に繋がれた彼は、そこで強さの本当の意味をその身に刻まれることになる。その後、街中に大混乱をもたらした災害に乗じて脱出した彼は、今や闇社会に強烈な影を落とす存在となった。かつて自らをも繋いでいた鎖に縛られる者たちを扇動しながら、自分の新たな“ホーム”から価値なき連中を間引き、苦痛の試練を与えているのだ。

ワーウィック
解き放たれたゾウンの激憤
ワーウィックはゾウンの灰色の路地を徘徊する怪物だ。苦痛を伴う実験によって変性した彼の肉体に融合された、ポンプやシリンダーで構成された複雑なシステムが、錬金術的に合成された憤怒を彼の血流に送り込んでいる。物陰から飛び出しては、都市の深部を脅かしている犯罪者を餌食とするのだ。ワーウィックは血に引き寄せられ、その匂いは彼の正気を失わせる。血を流す者は、決して彼から逃れることはできない。

ヴェル=コズ
ヴォイドの瞳
ルーンテラに現れた最初のヴォイドの生物がヴェル=コズであるかどうかは定かではないが、彼の残酷さと計算された知性にかなうヴォイドの生物は他に存在しない。彼の同族たちは周囲のあらゆるものを貪り食うか破滅させるかのどちらかだが、ヴェル=コズは物質世界とそこに住む戦争好きの奇妙な生き物たちをを詳細に調べて研究し、ヴォイドが利用できる弱点がないか探そうとしている。ただし、ヴェル=コズは受動的な観察者などからは程遠い存在であり、襲ってくる者がいれば恐怖のプラズマで反撃し、この世界の構造そのものを破壊しようとする。

ヴィエゴ
滅びの王
遠い昔に滅びた王国の支配者であったヴィエゴは、千年以上前に亡き妻を甦らせようと試みたことで「破滅」と呼ばれる魔力の大災厄を引き起こし、自らも命を落とした。遥か昔に喪った王妃への執着と愛に苛まれ、強力な不死の霊と化したヴィエゴは「滅びの王」として君臨し、王妃を甦らせる術を求め、「暗黒の刻」を操ってこの世界を調べ回っている。その行く手を阻むものは、空虚で冷酷なる胸からとめどなく流れ出でる「黒き霧」によってことごとく滅ぼされるだろう。

ボリベア
無慈悲の嵐
彼を崇敬する者にとって、ボリベアは嵐を体現した存在だ。破壊的で、野蛮で、頑固なまでに意思が固く、彼は定命の者たちがフレヨルドのツンドラに足を踏み入れる前からそこに存在しており、彼と半神の同族たちが創り出したその土地を獰猛に守ろうとしている。ボリベアは文明とそれがもたらす弱さに激しい憎悪を募らせており、この土地を野生のままで自由に血が流されていた昔の姿に戻すために、敵対する者すべてに自身の爪と牙と容赦なき雷鳴を向けて戦いを挑む。

ヨネ
忘られざる者
生前、ヨネはヤスオの腹違いの兄であり、村の剣術道場で名を知られた生徒だった。しかし弟の手で殺されたヨネは、霊界の邪悪な存在に狙われ、その悪しき者が持っていた刀を使って殺すことを余儀なくされた。そして悪魔の仮面を被る呪いにかけられたヨネは、自らが何者に変わったのかを理解するために、そうした邪悪な存在を飽くことなく狩り続けている。

トゥイッチ
黒死のドブネズミ
トゥイッチは汚物を漁ることに情熱を持つ、生まれながらの疫病ネズミで、そのためなら前足を汚すことも恐れはしない。化学物質によって強化されたクロスボウを豊かなピルトーヴァーの中心部に向けて、上にある都市に住む者たちに彼らが本当はいかに汚れた存在であるかを示してやろうと誓っている。常に忍び足で歩き回り、下層でゴミを漁っていない時は、他人のゴミの山の中に潜り込んでお宝を探している…カビたサンドイッチでも見つかれば御の字だ。

ゼド
影の頭領
無慈悲で非情なゼドは、ノクサスの侵略者たちを追い出すためにアイオニアの伝統的な魔法と武術を軍事利用することを目的とした組織、「影の一団」の頭領である。戦争のさなか、追い込まれた彼は強力だが危険な穢れをもたらす邪悪な霊界の魔法を使い、秘密の影の形態を解放した。あらゆる禁忌の術を身に付けたゼドは、自分の祖国と自分が新たに創設した組織の脅威とみなした者は、誰であろうと抹殺する。

ザヤ
反逆の刃
危険で正確。ザヤは同胞を救うために戦い続けるヴァスタヤの革命の闘士だ。彼女の武器はスピードと抜け目なさ、そして立ちはだかる全てを切り裂く、カミソリのように鋭い羽根の刃である。自らの衰えゆく部族を守り、その種族に彼女が理想とするかつての栄光を取り戻すため、ザヤは愛するパートナーのラカンと肩を並べて戦うのだ。

シン・ジャオ
デマーシアの家令長
シン・ジャオは現王朝のライトシールド家に忠誠を誓った固い決意を持つ戦士だ。かつてはノクサスの闘技場で闘士をさせられ、そこで無数の戦闘を生き延びたが、デマーシアの軍隊によって解放されたことでこの勇敢な解放者に対して生涯の同盟を誓った。お気に入りの三叉の槍を手に、彼はいかなる不利な状況でもあらゆる敵に大胆に挑み、新たな故郷となった王国のために戦っている。

ジリアン
時の番人
ジリアンはかつてはイカシアの強力なメイジだったが、故郷がヴォイドに破壊されるのを目撃して、時の流れに執着するようになった。壊滅的な喪失を嘆く暇すら与えられなかった彼は、未来のあらゆる可能性を予言しようと古代の時空魔法を使った。実質的に不死身となったジリアンは過去と現在と未来の狭間を漂うようになり、自身の周囲の時間の流れを捻じ曲げながら、時計を巻き戻して壊滅したイカシアを元に戻す方法を探し続けている。

ユナラ
揺るがぬ誓い
アイオニアへの揺るぎない忠誠心を胸にユナラは精霊界に身を隠し、均衡の守人に代々受け継がれる遺物「アイオン・エルナ」で修行を重ねた。あらゆるものを犠牲にしてなお、調和を乱すものを排し、争いを絶つという誓いは揺るがず、その信仰もまた決して失われていない。だが、彼女を待ち受ける世界と、再び蘇った古の脅威の影は、ユナラの決意のすべてを試すことになる。

アリスター
ミノタウロスの戦士
屈強な戦士として恐れられるアリスターは自分の部族を滅ぼしたノクサス帝国に復讐を誓っている。彼は奴隷となり、闘士として戦わされていたものの、不屈の意思の強さで理性を維持し、ただの獣に成り下がってしまうことは免れた。かつての主人たちの鎖から解放された今、彼は虐げられた者や不遇の者たちのために、己の角と蹄と怒りを武器にして戦っている。

ユーミ
マジカルキャット
バンドルシティからやってきた魔法ネコのユーミは、かつてはノラという名のヨードル魔女の使い魔だった。ノラが謎の失踪を遂げたことで、ユーミはノラが所有していた意識を持つ本、「境界の書」の守り手となり、そのページのポータルを通って旅をしながら飼い主を探している。ノラの愛情を懐かしむユーミは、旅の連れとなる仲間を見つけては、光の盾と固い決意で彼らを守るのだった。ブックはユーミが脇道にそれないよう注意しているが、ユーミはすぐに昼寝やら魚やらの楽しそうなことに気をとられてしまう。だがそんなユーミも、最後はいつもき...

カシオペア
毒蛇の抱擁
カシオペアは相手を意のままに操って死に陥れる、恐ろしい妖女だ。彼女はノクサスの名門貴族であるデュ・クートウ家の美しい末娘だったが、古代の力を求めてシュリーマの地下墓地に足を踏み入れた時におぞましい墓守りに噛まれ、その毒が彼女を蛇のような捕食者へと変えてしまった。狡猾で機敏な姿となった彼女は夜の闇の中を這いずり回りながら、その邪悪な一瞥で敵を石化する。

ジグス
ヘクス爆薬のエキスパート
爆弾を愛する気の短いヨードルのジグスは爆発的な性質の持ち主だ。ピルトーヴァーの発明家の助手として働いていた彼だが、先の見える人生にうんざりしていたところ、青い髪の狂気の爆弾魔であるジンクスと友達になった。夜の街での大暴れをきっかけに、ジグスは彼女の忠告に従ってゾウンに移り住み、ケミテック長者や一般市民を恐怖に陥れながら、以前よりも遥かに自由に、何かを吹き飛ばしたいという自身の願望の飽くなき探求を続けている。

ブランド
復讐の炎
ブランドとして知られる生命体は、かつてキーガン・ローデという名の凍てつくフレヨルドの部族の一員だったが、今では偉大な力への誘惑に溺れることへの教訓としてその存在を知られるようになった。伝説のワールドルーンのひとつを求めて、キーガンは仲間を裏切り、それを自らの手で奪った──その瞬間、彼は人間ではなくなった。魂は燃え去り、肉体は生きた炎の器となった。ブランドとなったその男は、いくつの命があっても足りない苦痛を味わわされることへの復讐を誓いながら、他のルーンを求めてヴァロランをさまよっている。

アジール
砂塵の皇帝
遥か昔、アジールは定命なるシュリーマの皇帝であり永遠の命を手にしかけた誇り高き男だったが、傲慢から生み出された裏切りによって、最大の偉業を成し遂げようとした瞬間に殺害されてしまった。しかし今、数千年の時を経て、彼は強大な力を持つ超越者として甦った。埋もれた都市が砂の中から姿を現した今、アジールはシュリーマを復興し、かつての栄光を取り戻そうとしている。

ゾーイ
超常の遊び
いたずら、想像、変化を具現化する存在であるゾーイは、時空を駆け抜けて霊峰ターゴンのメッセージ──世界の再編を招く出来事の到来──を告げる。彼女の存在は、現実を支配する聖なる数学に歪みを生み出し、時に激変を引き起こす。意識的にではないし、悪意もない。だからこそゾーイはたっぷりと時間をかけて遊びに集中し、定命の者をからかい、あるいはただ楽しいからという理由で、平然とその義務を果たせるのだろう。ゾーイに出会うと気分が高揚して前向きな気持ちになるが、実際にはそれは常に危険と隣り合わせだ。

ザイラ
茨の目覚め
古代の魔法の大惨事の中で生まれたザイラは自然の怒りが具現化した存在であり、人間と植物が融合した妖艶な姿で、一歩進むたびに新たな生命を生み出していく。彼女はヴァロランに住む定命の者たちを自分の種から生まれた子供たちの餌食としか見ておらず、恐ろしい棘を使って平気な顔で彼らを抹殺している。その真の目的は定かではないが、ザイラは世界中を歩き回り、本能の赴くままに根を生やして繁殖しては、他のあらゆる生物を絡めとって絞め殺している。

ダイアナ
嘲りの月
三日月形の剣を掲げ振るうダイアナは、霊峰ターゴンの周辺においては迫害により途絶えて久しいルナリの教えに信仰を寄せる女戦士だ。闇の中で冷たく輝く真冬の雪を思わせる鎧を身にまとうその姿は、まさに銀月の力の具現と呼ぶに相応しい。そびえ立つ霊峰ターゴンの頂の向こうから神髄を授かったダイアナは、もはや人間を超越した存在となり、自身の力とこの世における存在意義を見出そうと模索している。

イブリン
苦悶の抱擁
ルーンテラ中の暗がりで悪魔イブリンは次の犠牲者を物色する。艶かしい女性の姿で獲物を誘い、相手を魅了したところで真の姿を露わす。それから彼女は犠牲者を「言葉にするのもはばかられるような拷問」にかけ、苦悶する様を糧(かて)に愉悦に浸る。この悪魔にとって、それらの色事は罪悪感の無いおふざけに過ぎない。だがルーンテラの住民の間では、情欲に溺れる者は悲惨な末路を迎えるという教訓を如実に伝えるおぞましい物語として知られている。

ナー
ミッシングリンク
ナーは原始時代のヨードルで、おどけて悪ふざけをしていたかと思えば、あっという間にそれが幼児の怒りとなって爆発し、巨大な破壊の野獣に変身する。真なる氷に何千年間も閉じ込められていた彼にとって、一変した世界は見たこともないような不思議でいっぱいだ。彼は自分の骨牙のブーメランであろうが近くにあった建物であろうが、手当たり次第に敵に向かって投げつけては危険な状況を楽しんでいる。

フェイ
夢想家
フェイは陰鬱な芸術家で、見事な作品を生み出すことでアイオニアの悪人を罰し、罪なき者を慰める。暗い外面のすぐ下で、引き裂かれた感情が渦を巻き、想像力が生み出す鮮やかな情景と、寺院で起きた虐殺の凄惨な記憶とがせめぎ合っている。この明と暗を理解するための旅は、すなわち、フェイの力を解き放った芸術家を捜す旅でもある。絵筆とパレットだけを頼りに、無限の可能性を描くフェイの行く手に待つものは、心の平安か、はたまた絶望か。

エイトロックス
ダーキンの暴剣
ヴォイドからシュリーマを守り抜いた誇り高き存在であったエイトロックスとその同胞は、いつしかルーンテラにとってヴォイドを上回る脅威となり、狡猾な定命の者の魔法の前に敗れ去った。数世紀にも及ぶ幽閉を経て、エイトロックスは彼の精髄を封じていた魔の武器を手にした愚か者の肉体を奪い、再び自由の身となることに成功した。奪った肉体をかつての姿へと変え、ルーンテラを闊歩する彼は、長らく望んできた復讐──世界を終焉させる機会をうかがっている。

ジャンナ
嵐の怒り
ルーンテラの嵐を操るジャンナは、謎めいた風の精霊として寄る辺ないゾウンの人々を守っている。彼女は、大嵐に遭う危険も顧みず海に出るルーンテラの船乗りたちが、無事に航海できるよう乞い願う気持ちから生まれたとも言われる。ジャンナの恵みと庇護はゾウンの奥深くにまで届き、救いを求める人々に希望の光を与える。いつ、どこに現れるかは誰にもわからないが、彼女は窮地に陥った者に手を差し伸べてくれるのだ。

ブラウム
フレヨルドの漢気
巨大な筋肉が盛り上がる腕と、その筋肉よりも大きな優しい心を持つブラウムは、フレヨルドの誰もが愛する英雄だ。フロストヘルドの北の酒場では、一晩でオークの森を伐採した話や、パンチで山が崩れ去った話など、誰もが彼の怪力伝説に花を咲かせて酒を飲む。魔法の力を宿した宝物庫の扉を盾にして、その筋肉にも負けぬ立派な口ひげで微笑みながら凍てつく北部を歩き回る彼は、助けを必要とする者にとって最高に頼りになる存在だ。

ドクター・ムンド
ゾウンの狂人
完全に正気を失った、おぞましい紫色の悲しき殺人鬼。ゾウン市民の多くが闇の深い夜に外を出歩かないのは、ドクター・ムンドがいるためだ。今では“医者”を名乗っているが、以前はゾウンでも特に評判の悪い、とある医療院の患者だった。そこの職員を一人残らず“治療”したのち、ドクター・ムンドはかつて自身が処置を受けていた無人の病棟に診察室を構え、その身で何度も味わってきた非人道的な医療行為を、見よう見まねで行うようになった。棚に入った大量の薬物と、素人以下の医療知識を手に、ドクター・ムンドは今、注射を打つことで自身を...

エコー
砕けた時を渡る少年
ゾウンの荒っぽい裏街で生まれた天才少年エコーは、どんな逆境も自分の有利になるよう時を捻じ曲げる。自ら発明した「ゼロ・ドライブ」を使い、あり得る未来の分岐先を見比べて最適な瞬間を作り出すため、傍から見れば不可能な離れ業を毎回確実に成功させているように見えるのだ。彼はこの自由を謳歌しているが、自らが大切に思う者たちに危機が迫れば、彼らを守るためにファイヤーライトの面々と共にどんなことでもする。

フィオラ
高潔なるデュエリスト
ヴァロランでもっとも恐れられる決闘士フィオラは、冷ややかで狡猾、そして目にも止まらぬ速さで強靭な両刃の剣レイピアを振るう。フィオラはデマーシア王国の名家であるローラン家に生まれた。ある時、一族を貶める事件が起こり、その結果フィオラは父親から一家の実権を奪うことになった。この事件によってローラン家の評判は地に落ちたが、フィオラは一族の名誉を回復してデマーシアの貴族として再起させるべく力を尽くしている。

ダリウス
ノクサスの戦斧
ノクサス国内で最も恐れられる百戦錬磨の戦士、ダリウス。彼ほど、同国の強さを体現する司令官はいないだろう。貧しい育ちでありながら「ノクサスの戦斧」と呼ばれるまでになった彼は、帝国の敵を薙ぎ払い続ける──その多くはノクサス人である。自身の行為の意義に決して疑いを持つことはなく、彼はひとたび斧を振りかざせば決してためらうことはない。彼はトリファリアン・レギオンのリーダーに逆らう者には一切容赦しないのである。

ヘカリム
戦場の幻影
生者の魂を永遠に狩るという呪いを受けたヘカリムは人間と獣が融合した亡霊だ。ブレスドアイルが影に飲まれた時、この誇り高き騎士は「破滅」の破壊的エネルギーに、騎士団と騎馬とともに消し去られてしまった。「黒き霧」がルーンテラに現れる時、彼は鎧をまとった蹄で敵を踏み砕き、虐殺に悦びを感じながら破滅的な突撃を指揮している。

イレリア
飛刃の舞い手
ノクサスのアイオニア占領は数多くの英雄を生み出すことになったが、ナヴォリ出身の若きイレリアほど傑出した才能は存在しない。地域に伝わる古代舞踊の訓練を通じて戦いの技術を身に付けた彼女は、優雅かつ繊細な動きで複数の刃を宙に浮かべることができる。戦士としての実力を評価され反乱軍の指導者となった彼女は、今でも故郷を守るためにすべてを捧げて戦い続けている。

ウディア
精霊と歩む者
現存するスピリットウォーカーの中でも最大の力を持つウディアは、フレヨルドのあらゆる精霊と心を通わせることができる。彼らの欲求に共感して理解を示したり、その霊的なエネルギーを変換して、自身の原始的な戦闘法に取り入れることができるのだ。自らの心が周囲の心の声に埋もれてしまわないように、ウディアは内なる均衡を求めているが、外の世界についても均衡を欲している──フレヨルドの神秘的な風景は、対立と争いから生まれる成長によってのみ、繁栄することができるのだ。ウディアは、平和という停滞を避けるためには、犠牲を払うこ...

アンベッサ
戦乱の母
メダルダの名を知る者なら誰もが、その家長であるアンベッサに敬意と恐れを抱いている。彼女はノクサスの将軍として、戦場における非情な力と恐れ知らずの決意という恐怖の組み合わせを体現する存在だ。家長としての彼女の役割にも大きな違いはなく、メダルダ家の権力を維持するためには抜け目のない狡猾さが必要となり、失敗や慈悲を許容する余地など残されていない。狼の非情ぶりを信奉する彼女は一族の権威を守るためなら手段を厭わない──それが自らの子への愛を犠牲にするとしても。

フィズ
波間のトリックスター
フィズはビルジウォーターを囲む岩礁の間に住む水陸両性のヨードルだ。彼は迷信深い船長が海に投げる捧げものをくすめては返して遊んでいるが、どんな荒くれの船乗りでも彼を敵に回そうとはしない。というのも、このすばしこい生き物の恐ろしさを侮った者たちの話が数多く伝わっているからだ。気まぐれな海の精霊だと勘違いされがちだが、彼は深海の獣どもを操ることもできるらしく、敵も味方もなく、人々をからかっては楽しんでいる。

イラオイ
海の女司祭
イラオイは頑強な巨体の持ち主だが、その不屈の信仰心はそれ以上に大きい。「大いなるクラーケン」の預言者である彼女は、巨大な黄金の偶像を使って敵の魂を肉体から引き剥がし、現実の知覚を打ち砕く。「ナーガケイボロスの真実の担い手」に挑むものは、すぐさまイラオイは一人で戦っているのではないということを思い知るだろう。そう──サーペントアイルの名状しがたい神が彼女とともにあり、戦うのだということを。

カーサス
死を歌う者
忘却の使徒、不死の亡霊カーサスは、呪いの歌を口にしながらその不吉な姿を露わにする。命ある者は不死がもたらす永遠を恐れるが、カーサスの目に映るのはそこに内包された美しさと純粋さ、すわなち生と死の完全なる統合のみだ。シャドウアイルから現れ出でるカーサスは、不死の使徒として生ける者に死という愉悦を与える。

ケイン
無情の影
恐るべき影の魔術の卓越した使い手であるシエダ・ケイン。彼は己の真の運命──いつの日か自分が「影の一団」を率い、アイオニアが覇権を握る新時代を拓く、という未来のために戦っている。彼が手にする、自我を持つダーキンの武器「ラースト」はケインの心身を着実に侵しつつあるが、気に留める様子はない。あり得る結末はただ二つ。ケインが強い意志で武器をねじ伏せるか、または邪悪な武器に完全に乗っ取られ、ルーンテラを滅亡の道へと誘う扉を開くかだ。

クレッド
狂乱の騎兵
恐れ知らずで粗暴な武人であるヨードルのクレッドは、ノクサスの持つ激情的な無鉄砲さを体現しており、上官には信用されず、貴族には毛嫌いされているが、帝国の兵士たちには愛されている象徴的存在だ。多くの兵士たちが、クレッドは帝国の軍隊が戦ったあらゆる戦争に参加し、あらゆる階級称号を獲得し、そして、戦いにおいて一度たりとも退却したことがないと主張する。細かい部分の信憑性はかなり疑わしいが、クレッドの伝説には一つだけ否定できない事実がある。彼が信頼のおけない愛馬「スカール」に跨って戦場に向かう時、彼は自分のものは...

カ・サンテ
ナズーマの誇り
シュリーマの砂漠に位置する貴重なオアシス、ナズーマ。自らの故郷であるその地を守るため、尊大で勇敢なカ・サンテは巨大な獣や無慈悲な超越者と戦っている。だが、かつての相棒と仲たがいした彼は、民を率いるにふさわしい戦士となるには、成功を求めて身勝手になりがちな自己を抑えなければならないと悟る。それができて初めて、自らのうぬぼれに溺れることなく、民をおびやかす狂暴な怪物を倒すための知恵を見出せるのだ。

ルシアン
不浄殲滅者
光の番人であるルシアンは、二挺の古の拳銃を携え、亡者の魂を追い詰めて浄化するハンターだ。亡霊スレッシュに妻を殺されたルシアンは、復讐の道へと乗り出したが、彼女が蘇ってもその怒りが消えることはなかった。情け容赦なくひたむきなルシアンは、「黒き霧」に潜む古の亡霊の脅威から人々を護るためなら手段を選ばない。

マスター・イー
ウージューの剣客
極限まで心身を鍛え上げたマスター・イーは、もはや心技一体の境地へと達している。武力に訴えるのはやむを得ぬ場合のみと己を律しながらも、その優雅で素早い太刀筋には刹那の迷いも見られない。アイオニアに伝わる武術、ウージュースタイルの現存する最後の伝承者の一人として、マスター・イーは洞察の七つのレンズを使い、その生涯をかけて、彼の部族が残した遺産を伝授するのにふさわしい弟子たちを探している。

ナサス
砂漠の司書
ジャッカルの頭を持つ超越者ナサスは、古代シュリーマで生を受けた。威風堂々たる体躯を誇る彼を、砂漠の民は半神半人と崇めていた。頭脳明晰で学問を尊び、比類なき戦略家でもあったナサスは、その豊富な知識で古代シュリーマ帝国を何百年も続く栄華の時代へと導いた。やがて帝国が没落すると、ナサスは自ら故郷を離れ、彼の名は伝説と化した。だが今、再び古代都市シュリーマが蘇り、ナサスは故郷へと戻ってきた。二度とこの街を崩壊させはしないと、心に誓って。

オラフ
狂戦士
制止不能な破壊の力、斧を振りかざすオラフが求めているのは栄光にあふれる戦いの中での自らの死だ。過酷な環境のフレヨルドのロクファール半島出身の彼は、ある日、安らかな死を迎えるという予言を受けた──それは一族の間では臆病者の死を意味し、大いなる屈辱とされていた。怒りに燃えた彼は自らの死を求め、自分にとどめを刺してくれる相手を探して、偉大な戦士や伝説の野獣たちを打ち負かしながら国中を暴れまわった。今ではウィンタークロウの容赦なき用心棒となった彼は、やがて訪れる偉大な戦いの中で自らの死に場所を探そうとしている。

クイン
デマーシアの両翼
クインは敵陣の奥深くに侵入して危険な任務を遂行するデマーシアの精鋭レンジャー騎士だ。彼女と伝説の鷲、ヴァロールは固い絆で結ばれており、多くの敵は、自分が戦っている相手が一人のデマーシアの英雄ではなく、コンビだったことに気づく間もなく倒されてしまう。空を飛ぶヴァロールが逃げる標的をマークし、身軽で素早いクインがクロスボウで仕留める──この一人と一羽は戦場では恐ろしいコンビとなる。

レク=サイ
地底の恐怖
頂点捕食者であるレク=サイは地中を移動し、獲物を奇襲して貪り食う無情なヴォイドの生物だ。かつて栄華を誇ったシュリーマ帝国があった一帯は、今や彼女の飽くなき食欲の犠牲となって荒廃している。行商や貿易商、武装隊商ですら、彼女とその子供たちの狩場を避けるために、わざわざ数百キロもの回り道をする。地平線にレク=サイの姿が見えた時、足元から訪れる死から逃れられる者はいない。

レル
鋼鉄の乙女
黒薔薇団による残酷な実験の産物であるレルは、ノクサスの打倒を胸に誓った、反逆の生きた兵器である。レルの幼少期は、惨めで恐ろしいものだった。魔力を完成させ、兵器化するために、彼女は口にするのも憚られるような処置に耐えてきた──暴力的な逃亡を成し遂げ、自分を捕らえようとした者たちの多くを殺めてしまうまでは。犯罪者の烙印を押されたレルは、ノクサス兵を目にした瞬間に攻撃する。かつてのアカデミーの生存者を探す彼女は、従順な者たちを守りながら、かつての教師たちには無慈悲な死を与えている。

セジュアニ
極北の激憤
残酷で情け容赦のないセジュアニは、フレヨルドでもっとも恐れられる部族のひとつであるウィンタークロウ族のアイスボーンの戦母だ。彼女の部族は常に過酷な自然の中で生き残りをかけた戦いを強いられており、厳しい冬を乗り切るためにノクサスやデマーシア、アヴァローサンを襲撃しなければならない状況にある。これらの危険な戦いではセジュアニ自身が戦闘に立ち、愛猪ブリストルに跨って、真なる氷のフレイルで敵を凍らせて砕き散らしている。

シャコ
悪魔の道化師
殺人と暴力に悦びを見出すシャコは、かつては寂しい王子の遊び道具として作られた魔法の操り人形だった。闇の魔法に穢されて、自らが愛していた役目を失ったことで、優しい操り人形は憐れな者たちを苦しめることに悦びを見出すように成り果てた。彼はおもちゃや単純なトリックを駆使して殺人を行い、その血塗られた「ゲーム」を楽しんで笑っている。夜中に彼の不気味な笑い声が聞こえたら…それは悪魔の道化師があなたを次のおもちゃとして選んだ証かもしれない。

スカーナー
原始の守護者
古代の巨大生物種ブラカーンであるスカーナーは、イシュタルの支配層“ユン・タル”初代メンバーのひとりとして崇拝されている。自らの国家を外敵から守ることにすべてを捧げたスカーナーは、イシャオカン地下の居室で大地の震動に耳を澄ませ、脅威を察知しようとしている。イシュタルが外界から隔絶されていることに対し、ユン・タルの面々が疑問を呈せば呈すほど、スカーナーはますます偏執的に、頑なになり、是が非でもイシュタルとその民を守ろうとするのだった──それがいかなる代償を伴おうとも。

ソナ
沈黙の弦奏師
ソナはデマーシアで随一の弦楽器エトワールの演奏家であり、その優雅な和音と活気あふれる旋律によってのみ自らの意思を伝えることができる。上品な態度で貴族たちの間で人気だが、彼女のうっとりするようなメロディーには実際に魔力が宿っており、デマーシアのタブーに触れるのではないかと考える者たちもいる。よそ者には何も聞こえないが親しい仲間だけはその旋律を理解することが可能で、彼女が爪弾くハーモニーは傷ついた味方を癒し、敵には予想もしないやり方でダメージを与える。

シンドラ
暗黒の女王
シンドラは驚異的な力を操るアイオニアの恐るべきメイジである。幼いころには荒々しく制御のきかない魔法によって村の長たちを大いに悩ませていた。彼女は能力を制御する術を学ぶため遠い地へと送られたのだが、あるとき師であるはずの人物が自分の能力を弱体化させていたことを知ってしまった。裏切られ傷ついた心を黒いエネルギー球へと変換させるシンドラは、自分を操らんとする存在を残らず破滅させることを誓ったのだ。

タリック
ヴァロランの守護者
タリックは守護の神髄であり、ルーンテラの生命、愛、美の守護者として驚異的な力を発揮する。軍務放棄の汚名を受けて故郷のデマーシアから放逐され、贖罪のために霊峰ターゴンに登ったタリックは、図らずも天上の存在からさらなる使命を与えられることとなった。いにしえのターゴンから力を授かったヴァロランの守護者は、密かに侵略を進めるヴォイドの穢れに対し揺るぎなき決意と共に立ち向かっている。

トランドル
トロールキング
トランドルは巨大な図体をした底意地の悪いトロールであり、どんな相手でも力で抑えつけて従わせる──それはフレヨルド自体も例外ではない。縄張り意識が異常に強く、うかつにも領土に足を踏み入れる者があれば、追いかけて真なる氷の巨大な棍棒を取り出し、敵を骨の髄まで凍えさせてギザギザの氷片で打ち貫き、凍土を犠牲者の血で染めて高笑いをあげている。

ベイガー
小さき大魔王
定命の者が恐れて近づこうとしなかった力を受け入れたベイガーは情熱的な闇の魔術の使い手だ。自由な精神を持つバンドルシティの住人として、彼はヨードルの魔法の限界を超えてみたいと願い、数千年に渡って隠されてきた古文書を紐解いた。世界の謎に尽きぬ興味を持つ頑固者のベイガーだが、周囲からは見くびられることが多く、彼自身は自分は真に邪悪な存在だと思っているにもかかわらず、彼の内面に存在する倫理観を見て、彼の真の動機に疑いを持つ者もいる。

ブラッドミア
真紅の死神
ブラッドミアは定命の者の血に飢えた悪魔であり、帝国の建国時代からずっとノクサスの政治に影響を与えてきている。彼は異常なやり方で自らの命を長らえているだけでなく、習得した血を操る魔術を使い、他者の肉体と精神を自分のものとして扱うこともできる。この能力を活かして、ノクサスの貴族たちが集まるきらびやかなサロンで自分を崇拝する熱狂的な信者たちを作り出し、粗末な路地裏では敵の血を最後の一滴まで搾り取っている。

ゼラス
超越魔神
古代シュリーマの超越魔人ゼラスは、魔法の石棺の破片に封じられ、悶え苦しむ神秘のエネルギー体である。彼は数千年の間、砂漠の底に閉じ込められていたが、シュリーマが砂の中から現れたことで彼もまた古代の牢獄から解放された。力を手に入れたことで正気を失った彼は、自分のものであると信じてやまないものを自らの手で奪い取り、世界中の新しい文明を、自らが思い描いたそれで置き換えようと企んでいる。

ヨリック
魂の導き手
ヨリックは忘れ去られて久しいある教団の修道士として唯一生き残った。彼は死者を操ることができるが、その力は恵みであり、また呪いでもある。シャドウアイルに囚われた彼の仲間と呼べるのは、朽ちた屍と、甲高い叫び声を上げながら集まってくる亡霊のみだ。ヨリックの恐ろしい行いは、「破滅」の呪いから故郷を解放したいという彼の崇高な決意と相反するようにも見える。

ヴェックス
終わりなき憂鬱
闇深きシャドウアイルの中心には、不気味な濃霧の中を一人満足げに歩くヨードルがいる。彼女の名はヴェックス。無限に湧き出る十代特有のイライラと強力な「影」を引き連れ、大嫌いな「凡人たち」の喧騒から遠く離れて、自分が作り出した安らかで憂鬱な世界に引きこもっている。野心もやる気もない彼女だが、自分の世界に「色」や「幸せ」を持ち込む者との戦いにだけはやる気が出る。そして人を憂鬱にさせる魔法を駆使してあらゆる邪魔者を蹴散らしている。

ゼリ
ゾウンの火花
ゾウンの労働階級に生まれたゼリは、頑固で活発な若者だ。彼女は電気の魔力を操り、自らと特製のライフルに電力を注ぎこんでいる。ゼリの不安定な力は彼女の感情を反映しており、飛び散る火花は命を救うために電光石火で飛び回る彼女のアプローチそのものだ。他者に対して深い思いやりを持つゼリは、いつも家族と故郷への愛を胸に、戦いに臨む。助けようとする熱意が裏目に出ることもあるが、ゼリは一つの真実を確信している。仲間のために立ち上がれば、彼らも共に立ち上がってくれるということを。